シベリアの永久凍土が溶け出し、温室効果が加速することが
懸念されています。
また、気候変動が原因で火災気象も、目に見えて増えてきていると
アメリカの南西部などで報告されています。
我が国においても、都市部でのヒートアイランド現象は深刻になってきていて
また、海面上昇についても、1980年代以降日本沿岸では上昇傾向がみられています。
海面上昇によって、島国日本では大きな被害がでることが
不安視されています。
原爆ドームや新潟の稲作が盛んな地域などでも
冠水リスクが高く、歴史的な世界遺産や毎日の食生活までも
大きな影響をうけるであろうことが、わかっています。
環境シュミレーターが示している未来予測は、あくまでも
可能性の一つでしかありません。
ですが、未来予測が当たってから行動を起こしていたのでは
遅すぎます。
地球温暖化を緩和するために、例えば建築分野では
どのようなことから手を付けるべきなのでしょうか。
私たちの身近なところで見てみると、消費量の多い建築用材ですが、戸建て住宅の85%を木造で
占めているという事実があります。
私たちにできることの一つとして考えられるのは、少しでも寿命の長い住宅を
選択し、短期間の使い捨て発想から脱却すること。
産業廃棄物が発生するスパンを延ばすことで、
地球環境を汚さなくてもよい時期を作ることができます。
植林事業も盛んではありますが、30年かかって育ってきた木を
建材として使い、100年以上持たせるほうが、環境負担もかけず
緑も増えるのではないでしょうか。
今の子供たちには大きな未来があります。
その子供たちを育てる建物が、子供の健康にとって
悪いものであってはいけません。
長寿命の住宅は、ある意味私たちが残すことのできる、
数少ないプレゼントではないでしょうか。
核家族化はすすんでいる現状、皆が同じ家に住むことは
考えにくいかもしれません。
ですが、住宅が社会的資産となれば、欧米のように中古住宅を売り買いする
市場も形成されるでしょう。
我が国が抱えている、高齢化社会に伴う介護などの問題や
住宅環境問題、地球環境の問題。
それらを解決できる方法の一つが、
長期にわたって住める健康住宅ではないでしょうか。
地震や火災に強く、健康に暮らすことができる家。
メンテナンスいらずで家計にも優しい家。
こういった住宅の普及こそが、これからの日本の将来を
左右することになるのではないでしょうか。
レンガの家とは、まさにそのような住宅を指しています。