住宅のコストを考える時に面倒なのは、
ユーザー側自身のコストについても考える必要があるからです。
ユーザー側のコストとは、光熱費や家のメンテナンスにかかる費用(ランニングコスト)が一つ、
もう一つは家の耐用年数です。
これを忘れてしまったばかりに、安物買いの銭失いといったことに
なりかねないので、注意しなければなりません。
ここでは、ランニングコストについて取り上げてみます。
現在の日本は、超高齢化社会です。
そんな中で、住む人を支える住宅は、長く住み続けることによって
当然光熱費も多くかかっていくことになります。
実は、住宅で消費されるエネルギーはとても大きいもので、その省エネについては、
CO2削減のため、世界的な課題とされています。
地球環境のことを考えると、私たちがすむ家について、
環境を破壊しないことを前提に考える必要があります。
例えば、メンテナンスやリフォームをすることによって、たくさんの費用がかかります。
よく見かけるサイディング仕上げの外観では、10年もたつと
塗装がはがれていってしまいます。
これを塗りなおすために、足場を組んだりペンキ代がかかったりと
軽く200万はかかってしまうでしょう。
このメンテナンス作業は10年ごとに必要で、しかも塗り替えを
二回、三回と行っていくうちに、サイディング自体の寿命がきてしまいます。
また、サイディングはずっと直射日光を浴び続ける環境下におかれ、
材質自体も変化してしまうため、修理も必要になってくるのです。
長期的にランニングコストをみてみると、
レンガの家を建てた場合とはコストは大きく異なってきます。
自分たちの住む地球環境のことも視野に入れ、暮らしていく家のことを
考えてみましょう。